持続可能な水産業と二ホンウナギと山間部の廃校の活用
- ブログ担当スタッフ
- 2018年6月8日
- 読了時間: 2分
更新日:2019年10月30日

国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に区分されている二ホンウナギ。
その二ホンウナギを、95%が山林で覆われる西栗倉村(岡山県)にある小学校の
廃校を活用して、ウナギの稚魚を育てている地元密着ベンチャーがある。その会社
は2015年に設立されたエーゼロという会社で、23人ほどの従業員が活動するベン
チャーで日経ビジネスによると売上高は2億8000万円にのぼる。
山奥にある「森の中のウナギ養殖業者」として注目される地元密着型ベンチャー
のエーゼロは廃校となった小学校の体育館にて大きないけすを並べて、ウナギを
9000尾育成している。95%が山林で覆われ豊かな山林が育んだ西栗倉村(岡山県)
の地下水はウナギの養殖に適しているという。またいけすの水温を維持するための
ボイラー燃料には山林で覆われていることからも地域の林業から出た端材を活用し
ているとのこと。
上記のように、たとえ95%が山林で覆われる山間部であっても、小学校の廃校を
上手く活用しながら、また豊かな山林が育んだ地下水を活用することによって、
絶滅危惧種に区分されている二ホンウナギの「持続可能な養殖」を試みることが
できるという注目事例なのではないだろうか。
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減少が危惧されているニホンウナギの保護策を日本と韓国、台湾で協議する国際会議が2018年6月8日、閉幕した。ニホンウナギをめぐっては2019年5月にも開かれるワシントン条約締約国会議で資源状況について議論される可能性がある。資源管理の状況が不十分と判断されると、国際取引が厳しく制限される。ワシントン条約ではヨーロッパウナギがすでに国際取引の規制対象となっている。国際取引が制限されれば国内供給が大幅に減り、価格上昇の要因にもなる。日本はウナギ消費量のうち約6割を海外からの輸入に頼る。国内養殖も中国などからシラスウナギを輸入している。日本で育てるウナギの大半は、天然のシラスウナギをとった後に養殖池で育てて出荷される。
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